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2013年1月 4日 金曜日

裁判用語② 事実上

第2回。







法律家の好きな言葉シリーズ。引き続き、裁判編。







「事実上」・・・ある資料や主張を、正式に法律上の手続きに乗ったやり方ではないが、裁判に出してもらえれば、参考にはします(裁判所)、あるいは、正式な手続きでなくてもよいから、出すので、参考にしてください(弁護士)、などという意味。







正式に認めるでもないが、実際には「少しは」「参考までに」考慮しますよ、考慮してください、などという場合に多く用いられる。







理由:裁判は、双方が主張と反論を繰り返して進むが、当事者双方は、あれにもこれにも言い分があるもので、また、裁判に負けたくないあまり、永遠に続いてしまう。

また、代理人は、本人の利益のために、反論がある場合は、出さざるを得ない立場。

しかし、傍からみれば、無意味なやりとりがいつまでもこれが繰り返されてしまうことになり、当事者のみならず、公益性からも損害である。









そこで、







法律家は、「事実上」、という、言わば、あいまいな言葉を用いることで、明確な手続きを経た主張・反論というわけではないが、出させてもらう、あるいは、出してください、という方向で主張反論の手続きをまとめることになっている。







従って、このような言葉が使われるのは、主に裁判も終盤になったころである。







事実上、という言葉が出てきたら、裁判所としては、おおよそ判断を固めており、







出してもらってもよいが、参考にはしますが、判断は変わりませんという意味であることも多い。







(なぜなら、判断が変わるような資料や主張であれば、反論をさせる義務が裁判所にはあるから。)


投稿者 竹村総合法律事務所